自己録音音源と再生機器



先には録音機器と音源の事を書きました。
今回はその
音源を鳴らすための再生機器です。

1.
録音音源の再生としては

イ)

48KHz24bit音源
をPCからSoundblasterZの光出力端子から
自作24bitD/Aコンバーターで再生。



ロ)


48KHz24bit音源
をCD−RにしてCDプレーヤーから光出力端子から
自作24bitD/Aコンバーターで再生。


ハ)

自作D/Aコンバーター
はCS8416というS/PDIFレシーバーを使用して
PCM1794
という192KHz24bit仕様のチップを1個使用しています。

このチップのアナログ回路の電源は左右別にし、左右のアナログ基準電圧も左右別の定電圧電源にしています。

あえて1チップなのは、現在では一番S/Nの良いノイズの少ないチップなのと、
2チップ・4チップという仕様にしてノイズを3db・6db減らした場合でも、概して音は濁っています

これはマランツの技術者も判っているようです

アナログ回路はDCバランス回路を入れて出力コンデンサーを排してDCアンプ化しています。
コンデンサーはマイカを使用し、抵抗もデールの無誘導巻き線抵抗の3Wを使用しています。

これにより吹奏楽でもオーケストラの混変調し易い音樂でも全く濁りませんし、
1812年のバスドラの音もドカンと言わずバン!!と締まった音で鳴ります。



ニ)

市販機器のCD・SACDプレーヤーのアナログ回路は、
後にどういう機器を繋がれるか判らないので、
それ以降のアンプの入力回路の保護や
超低域が再生出来ないスピーカーの保護のために

ローカット用のコンデンサーが入っています



その影響で、
そのためもともと超低域信号が入っていない編成の小さい音源なら良いのですが、
編成の大きいオーケストラ(マーラー・ブルックナー以降)や
編成が50人くらいの吹奏楽(マーチ他)を再生すると、



過度現象の関係で、
超低域が再生出来ないので
全員の出だしの頭の音が聞こえず響きのみが聞こえてきます。

市販の
位相特性の悪いマイクを使用したマルチマイク録音の場合は、
どこでどの楽器がなっているのか定位がハッキリしません。


2.

アンプ関係

イ)
当方の自作の研究用のプリアンプは

フラットアンプの入力にアンプの保護用のDCカットのコンデンサーを入れていますが、

出力回路にはDCカットコンデンサーは入れていません。



信号回路での低域時定数は1つです。

この信号回路に入るローカット用のコンデンサーの数が増えると、
1つで超低域の位相が90度進みます。

数が増える程超低域の位相が90度ずつ進みます。

但し、位相は進んでも音が出た瞬間は
機器のスルーレートスピードでゼロから立ち上がり?
それから所定の位相で音が出てきます。


ロ)
市販のプリアンプでは

どのような機器が前後に接続されるか判らないので、
安全のためにフラットアンプの入力と出力にローカット用のコンデンサーが入っています。


信号回路での低域時定数は2以上です。
そのために超低域の位相回転が大きく180度以上進みます。
そのため音の出だしの音が出てきません。


これは真空管式プリアンプですと顕著です。
真空管式プリアンプですと


フラットアンプでも
信号回路での低域時定数は3つ以上になります。

マランツ#7やテクニクス30Aの場合は10Hz−50KHz(−3db)程度です。



ハ)
当方の自作モノラルパワーアンプはDCアンプで、
ドライブ段は3段カスケード定電圧電源、
出力段も2段カスケード定電圧電源です。

そしてDCから約1MHzまで再生します。



信号回路での低域時定数はゼロです。

但し、使用する場合はアンプの特性を十分に把握していないと
大変使い難いです。

ですから初心者では無理ですね。


ニ)
最近の市販のトランジスタパワーアンプは
超低域で音が濁るバスレフスピーカーを駆動するのが前提で設計されているので、
入力部分とパワーアンプ回路の2箇所で超低域の帯域制限を設けています。

そのため低域時定数は2つ以上です。


ホ)

市販アンプで
左右別定電圧電源仕様の貴重なアンプ
が過去にローテルから発売されていました。



このアンプは8オーム時100W+100Wですが、電源トランスの容量が900VAもあり、
BTL接続が出来るので300Wのモノラルアンプとして使用が出来ます。

下の画像の左右のアルミケースは
別接続の増設コンデンサーです。




お客様にはこのアンプの超高速定電圧電源仕様のチューン品をお勧めしています。




3.スピーカー

イ)

当方は約40年程前にテクニクスのユニットを使用した自作170リッターの密閉箱を使用しています。
但し、フロントバッフルの上と左右には100mmRのラウンドバッフルになっています。



このラウンドバッフルにより前後左右の定位が良く、
30センチウーファーでQc=0.5の臨界制動の密閉箱なので、
超低域の制動が良く各楽器の音程がハッキリ判ります。

当方の170リッター30センチ2ウェイ密閉箱スピーカーは、
ンピーダンス補正を入れてDC−100KHz間はインピーダンスが
5−10オームの範囲に収めているので、
超低域まで入っている音源を再生しても音が全く濁りません。



最近のスピーカーはフロントバッフルが狭くなっていて定位を重視した設計になっています。




最近のB&WではPM1という小型ながら大変高価なスピーカーが出ています。

このスピーカーのエンクロージャーは大変固く、かつ上と左右がラウンドバッフルになっています。
残念ながらツィーターが箱の上にマゲのように付いているので、
その部分で音波が乱れます。



それでも前後左右他の定位が抜群に良く、大音量で鳴らしても破錠はしない大変素晴らしいスピーカーです。









ほぼ全ての市販スピーカーシステムはバスレフ仕様なので、
ある周波数以下の音の音色が変化して音が濁ります。


そのため殆どのメーカーのパワーアンプはアンプの入り口にて超低域をカットして
音が濁らないようにしています。

そのため超低域が入っていない市販音源は良く鳴りますが、

空調音のような超低域の音まで入っているマスター音源では
混変調を起こして音が濁ってしまいます。


これを原因がわからないド素人はマスター音源は音が悪いと判定します。
本来はまともには再生出来ないスピーカーが悪いのですが・・。




ロ)

最近、テクニクスの平面スピーカー SB−M2を入手して改造を行っています。

38センチ径のアルミハニカム平面コーンの3ウェイスピーカーで、
クロスオーバーが750Hzと4KHzです。
この38センチウーファーはメーカーでは
2KHzまでピストンモーションすると保障しています。


平面スピーカーの特徴としては
コーンにくぼみが無いので周波数特性が平坦になり易く、
色々な周波数でも音源が前後に移動をしません。


そのため3ウェイでも音の出るタイミングが揃っているので、
沢山の楽器が一度に鳴る吹奏楽を聴いても全て同じタイミングで鳴ります。



バスレフ仕様で、一応30Hzまで出せますが、
ダクトを塞いで密閉箱仕様にして改造をしました。

密閉箱仕様の場合は45Hzまでとなりますが、
最低共振周波数での共振を逆共振回路でインピーダンスを平坦にした処、
31.5Hzが聞こえました。



テクニクスはまず世界で始めてタイムアライメントを3ウェイスピーカーで考慮した
テクニクスSB−7000にて行いました。

平面ユニットシリーズはその延長で最終の答えかと思います。

AFPシリーズがそうですね。



ここではAFP−10を2システム、バーチカルに配置して
パラレルにしています。
勿論ネットワークチューン品です。

これをロマネスクRmP6モノラル
定電圧電源パワーアンプで駆動させています。