Signature 805





B&Wの高級2ウエイスピーカーです。
エンクロージャーやスピーカーユニット・ネットワークはN805よりグレードの高い物を使用しています。

音質もより歪み感の少ない音がしますが、本質的にN805と同じ問題を抱えています。




ネットワークの品質は確かに向上していますが、基本的な構成は同じですので音の出方が全帯域において揃っておりません。



当方がチューンしたN805を聞かれたS805ユーザーが
チューンしたN805と同じような音の出方とより歪み感の少ないバランスの取れた音にして欲しいとの要望がありました。




ご存知の通りS805のイコライザーはアルミ合金製です。
このイコライザーを使用した音質は距離のある処で聞いたバイオリンの音とほぼ同じ音質の音がします。

但し、他の音を聴きますとこのイコライザーの響きが残り、苦になります。
チューン後オーナーにステンレスイコライザーに交換する事をお勧めしました。

ステンレスイコライザーはQが高く余分な響きがしないので全帯域が均等な音質で聴こえます。


2010/01/15




805sとの比較試聴の様子です

ノーマルのS805の音ですが、


当方が録音した吹奏楽を鳴らした場合、
クラリネットの音域の音色が違いますし、
チューバの音の出方が判りにくく、スネアーの音が聞こえ難いです。
80人が演奏しているのにその人数が感じられません。
つまり空間音が出難いです。

録音したマーラーの9番を鳴らすと
中域のトランジェントはあまり良くはありませんが、
各パートは良く聞こえます。
コントラバスの音程が聞こえます。


チューンしますと


全体のトランジェントが良くなりました。
特にツイーターとのクロスオーバー付近での音の繋がりが良くなったので、
各楽器で聞こえ難い音が無くなり遠近感が良くなりました。