I氏邸
2010年5月13日変更
アルテックA5+10TH1000テクニクス・リーフツイーターのシステムです。
当方にてネットワークを製作しました。
アルテックA5は総合インピーダンスは16Ωです。
本来のN500ネットワークでのクロスオーバー周波数は500Hzですが、
311−90ホーン+288−16Hのカットオフ周波数が300Hz(実測)ですので、
クロスオーバー周波数をカットオフ周波数の倍の600Hzとしました。
本来のN500ネットワークでは設計が古くて
許容入力の小さいコア入りコイルが使用されています。
空芯コイルだとコア歪みはありませんが直流抵抗が大きくなります。
100W用大型コア入りコイルを使用して
直流抵抗とコア歪みを小さくしました。
また、
288−16H+311−90ホーンのカットオッフは約300Hzで
カットオフのインピーダンスが大きく上昇します。
そのためカットオフ周波数での共振インピーダンス補正のためのLCRのコイルも
別個大型コア入りコイルを使用してます。
3.
288−16H+311−90ホーンは515B+828BOXより能率が高いので
N500ネットワークでは抵抗式アッテネーターを用いますが、
この方法ですと288−16Hドライバーとネットワーク間に直列に抵抗が入るので
振動板の動きをしっかりとは電磁制御出来ません。
そのため各ユニット間の能率を測定してタップ式アッテネーターとして
ネットワークと288−16H間に直列に抵抗が入らないようにしました。
288−16Hドライバーの振動板を良く電磁制御しますのでキメ細かいエネルギッシュな音になり、
オリジナルネットワークの豪快で粗い音とは一線を規します。
4.
テクニクス・リーフツイーター10TH1000はインピーダンスが8Ωで
4KHz〜100KHz±1dbで95db/mです。
このツイーターはパイオニアのPTR7ようなマッチングトランスは不用で
200KHz位まで9オーム(実測)です。
この10TH1000をA5システムの7KHz以上を受け持たせてます。
初め能率がA5システムより低いので無理かと思いましたが、
A5システムは16Ω、10TH1000は8Ωですので10TH1000の能率は見かけ上3dbアップします。
ネットワークを製作して接続した処、バッチリ能率が合いました。
但し、515Bと288−16Hの総合インピーダンスは16オーム、
10TH1000は8オーム(実測9オーム)ですので、
7KHz以上での総合インピーダンスは低下します。
音質はアルテック特有の豪快ながらも音離れの良い音です。
キメの細かさと高域のヌケの良さも加わってます。
ピアノはほぼ実物大の音がします。
SACDプレーヤーはマランツのSA8400で、
コアキシャルケーブルにてデータをソニーの古いD/Aコンバーターに入れています。
アナログプレーヤーは
ターンテーブルがテクニクスSP−10MK2
アームがマイクロ?、
カートリッジはオルトフォン、デンオン他です。
プリアンプはマッキンC29ですが、
依頼により内部をロマネスクRmC7hfに入れ替えています。
C29の改造状況
パワーアンプは日立Lo−D HMA9500と、
当方でのチューンドRotel RB−880を切り替えて使用しています。
スピーカーの左右の壁に吸音材を施して、2次反射音を減らしました。
これにより左右の壁からの音の反射が減って定位が大変よくなり、
前後左右の音の位置が判別し易くなりました。
そしてリスニングポイントの後ろにも厚手のカーテンを施しました。
この結果部屋の後ろからの反射も減って
ホーンスピーカーの欠点でもある音のキツさが無くなりました。
アンプのスピードが大変速いので、
828フロントホーンBOXの鳴きが苦になりません。
部屋の吸音も寄与しているようです。
515Bウーファーは
Fo(25Hz以下)が低くてマグネットが強いので締まった音がしますが、
828フロントホーンBOXに入れると50Hz以下は低下します。
但し部屋が約16畳と広くなったので長い波長の音まで再生出来ます。
そのため狭い部屋では聞こえにくかった
ウッドベースの音程音階がハッキリ聞こえるようになりました。