Krell MDA300パワーアンプの修理





修理依頼内容は

1.RCA入力時にノイズが大きい
2.1台が時々音が出なくなる   

との事でした。





完全バランスのBTLモノラルA級パワーアンプです。

片側にモトローラ製キャンタイプパワートランジスタが10個パラレルになっています。





上の画像の基板の左側に大型のスピーカー用大型リレーが2個付いています




上の基板は電源制御基板で、
電源制御リレーとリレー用電源の整流平滑用コンデンサーが痛んでいます。
そのためリレーのマグネットに掛かる電圧が低下して
接点を動かす力が弱くなり時々接続不良を起こしたようです。



リレーもアンプが製作されて10年以上経過したので

接点に接続抵抗が出てきています。
そこで整流平滑用コンデンサーの交換と
電源制御リレー・スピーカー接続リレーを交換しました。






組み立て後測定した処、
RCA入力の場合には
もう片側の入力端子をショートさせないとノイズが混入するのが判りました。

そのため平衡入力端子にショートピンを製作した処、
約0.4mV(出力端にて)までノイズが低下しました。

消費電力はアイドリングで400Wで、2台とも1時間経過しても変化しません。

古いアンプですが、リレー関係以外は大変良好で、
電源コンデンサー容量が40000μFが4本使用されているのでガッチリした音がします。
特にウーファーを締めて遠近感が良く出るアンプです。