ソニー C47 コンデンサーマイクロフォン


C37Pより上級のマイクロフォンです。

14/06/20追記








マイクカプセルの形状はC37Pと殆ど同等です。


ポリエステルフィルムに金を蒸着しています。





カプセル背面にはシャッターがあり、
開けると単一指向性、
閉じると無指向性となります。






カプセル真下に増幅器がついています。





C47専用のマイク電源で、AC100Vあるいは単一乾電池4個で駆動します。






マイクには専用の4芯シールド線で5Pのキャノンコネクタを使用しています。

これはマイク電源の内部です。

出力コネクタはソニー仕様ですので一般的なのに交換しました。





下側より単一乾電池を4個取り付けます。




単一指向性時の特性です。
(取り扱い説明書より)



無指向性時の特性です。



音質はC37Pよりきめ細かくより癖がありません。
但し、マイクトランスを使用しているので思っていたより位相特性が良くないです。
パルス音に対して立ち上がりは良いのですが立ち下がりが遅く感じられます。
これはマイクカプセル電源とヘッドアンプ電源が弱く電源が動いてしまうためだと思います。

この時はAC電源にて試聴しました。

録音には単一乾電池(アルカリ)4本で行っています。
又、マイク電源と本体に容量の大きいコンデンサーを取り付けた処、
音の立ち上がりが速くなり、より細かい音を拾うようになりました。



最近は専用電源内部にある出力トランスの周波数特性を測定したところ、
70KHzで+10dbのピークがありました。
これはC37Pのマイクトランスも同等で、
マイクコードを数10m延長しても高域特性が低下しないような配慮でしょう。

但し、10KHzの矩形波を入れてみると大きなオーバーシュートが出ますので、
70KHzまでほぼフラットになる程度の
オーバーシュートを減らす位相補正回路を付加しました。

この状態で録音した処、
今まで有った高域のきつさが取れてより聞きやすい音になりました。


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最近マイクの本数が増えたので乾電池での録音が無理となりました。
止むを得ず乾電池ボックスを取り外して電源回路を作り直しました。





AC電源の時はAC12.6Vを整流してDC18VをDC6Vにしてマイクに供給していたので
改造後は平滑コンデンサーを大きくして3端子レギュレーターを3段シリーズにしてDC10Vでマイクに供給するようにしました。

上の画像の黄色のコンデンサーと茶色の抵抗は、出力トランスのインピーダンス補正です。


そしてマイク側でも3端子レギュレーターにてDC10VをDC6Vにして電源を供給するように改造しました。
こうしますとマイクコードが長くなっても電源レギュレーションが良くなります。


電源供給を改造した後の音質は大変静かな音ながらより木目細かい音に変化しました。

ピアノとドラムに使用した処、音の立ち下がりが速くなり、今まで聞こえなかった響きが聞こえるようになりました。



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最近ある処より中古の
C47Type2というマイクを購入しました。

購入先の話では亡くなった
オーディオ評論家の
故高城重躬先生が生前使用されていたマイクとの事で、
マイクに
Type2とラベルが貼ってありました。
ソニーの試作品との事で、
type1(ノーマル)とどこが違うのかは判りませんとの事でした。


入手後早速分解して比較してみた処、
外観は普通のC47ですが、
カプセルを見ますと
全く違う物が付いておりました。





上の画像の下側がいつものC47で、
上側が今回購入したType2です。

ノーマルシングル振動膜ですが、Type2では固定電極の表裏各々に振動膜が張ってあり、
画像の逆側より中央のビスからヘッドアンプに接続されています。
そのため指向性可変の構造にはなっておりません。

この後に発売されたC48マイクのカプセルに似ているかどうかは判りません。

早速いつものジャズのトランペットとドラムのスネアに使用してみた処、
ノーマルC47よりクリアーな音質のようです。
音量は同等です。





2011年3月
マイク側の電源回路の変更

6本のC47マイクの

DC10Vから3端子レギュレーターでDC8Vにし、
そのDC8Vからまた3端子レギュレーターにてDC6Vにしました。
つまりマイクの内部で2段カスケード定電圧電源回路にしました。


その結果、大変音が静かになりながら力強く超高速な音になりました。
特に打楽器の音の分解能が大変良くなりエネルギーがあります。

これだけ強力な電源の音を聞くと
ファンタム電源での音はひ弱で貧弱に聞こえます。
全く次元が違いますね。


14/06/20


C47マイクのヘッドアンプと電源部