DAC2

2013年4月21日





製作したD/Aコンバーターも約9年経過し、
最近の製品と比較してS/Nの悪さが無視出来なくなったので
以前と同じくプリアンプのシャーシを流用して
新たにD/Aコンバーターを製作しました。

入力は以前は
コアキシャルが2系統、光入力が2系統
合計4入力でしたが、
色々な機器を接続して実験するには不足だったので、
今回は
コアキシャル入力が3系統、
光入力が3系統
新たにUSB1.0用が1系統、
USB2.0用が1系統
の合計8入力としました。






USB1.0用は、「PCM2706」仕様の市販基板からS/PDIF信号を引き出し、
USB2.0用は、市販の「XMOS XS1−L1」基板よりS/PDIF信号を引き出しています。

尚、両基板ともUSBより電源を供給しています。
初めはDAC側から+5V電源を供給してみましたが、
残念ながらPCが認識しなかったので仕方がありません。



電源は新たに製作するのを止めてミキサーの電源を流用しています。








自作の8系統入力切り替えからの出力信号を
三田電波製の
80MHz高精度発振器(TCXO)で74AC74にて打ち直してから
レシーバーCS8416に入れています。
尚、高精度発振器の定電圧電源は別回路です。

CS8416からのS/PDIF出力信号をCS8414に入れて
入力サンプリング周波数を分離表示しています。

現在は
CS8416+PCM1794/24bitDACに接続しています。
この部分は1枚の基板にしているので
CS8416+PCM1795/32bitDACの基板も製作中で
交換して比較が出来るようにしています。






アナログ回路は
I/V変換回路はOPA627で、
出力回路はLM6171です。
DCバランス回路を入れて出力コンデンサーを省いています。
出力電圧はフルビット0db時に4.2Vとしています。

使用している抵抗はビシェイを2個並列にして使用しています。
コンデンサーはディップマイカです。
このためアナログ回路基板に使用している部品代だけでも
約50000円以上です。
(ちょっと贅沢をしました)

2013/09/04
アナログ回路の抵抗は
始めはビシェイを使用していましたが、
生録した1812年のバスドラの音がどうにも生に近くは無いのと、
音が残ってきつめになります。

そこでデールの無誘導抵抗の3Wに変更した処、
きつさが無くなり音が重なるところも綺麗に分離してうるさくありません。
この抵抗で現在は安定しています。



アナログ定電圧電源回路は
左右別にし、
DACのアナログ回路もこのアナログ定電圧電源回路から
各々供給しています。

デジタル電源も
基板ごとに別々に供給するように3系統にしています。

これにより明らかに音の分離と分解能が高くなりました。
PCM1794はS/Nが130dbと驚異的に良いので
ホールの残響音が綺麗に聞こえます。

DACを2チップ以上にしてノイズを減らす方法にしないのは
某社のCDPにて
同じDACチップで1チップの機器と2チップの機器を比較して聴くと
ノイズは2チップのが少ないが
明らかに1チップの機器のが音の濁りが無くクリアーでした。

これは32bitDAC機器でも同様で、
2チップの機器より1チップの機器のが
明らかにクリアーな濁りの少ない音がします。


これは自身で録音した複雑な演奏の音源を持っていないと判りません。


生録した48KHz24bit音源にて
楽器の音色や
前後左右高さの距離感や音の出出しを調整しています。


より音の響きがどうのこうの
より空間音が出たどうのこうのは
主な基準ではありません。

あくまで録音時の空間音・楽器の響きや響き方・音の出だし
マイクの位置による音の出方や楽器音のバランス等が
基準となります。

こうしないと製作者の希望的な音作りになり、
本来とは違う音の表現となります。
この点が大変重要です。


この自作DACで発見した事は
市販CD音源で再生し難かった速いピアノ演奏や
三味線・効果音他が
苦も無く再生します。

グレングールドの「ゴルトベルク変奏曲」
アルフレッドブレンデルの「展覧会の絵」
Les Freresの「ピアノブレーカー」
キング発売の歌舞伎 「勧進帳」




生録した48KHz24bit音源は
Win7 64bitPCに
「SoundBlaster X−fi Titanium」を
 PCI Expressポートに接続し、
この光出力端子から
自作DACに入力しています。


再生ソフトは「Sound it!」です。
当方では現在のところこの音源編集ソフトが
一番クリアーで遠近感のある音がします。



USB入力機器もこのPCから接続します。



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自作DACから見た
PCオーディオ

2013/04/19

やっと2代目の自作D/Aコンバーターが納得出来る音になってきたので、
これを基準にして
再生用PC(Win7 64bit)に入れてある自分で録音した音源と、雑誌等のサンプル音源を使用して
現在手元にある


1)
FireWire A/D・D/A
2)

USB DDC,

3)
PCIオーディオボード、


の音の比較をしてみました。


1)
まずFireWireですが、
M−Audio のFireWire Solo
を使用しています。


主な使用目的としては
録音してきた音源をPCに移行する時に
VSR−880HDDレコーダーからコアキシャルにてFireWire Soloにいれ、
IEEE1394経由でPCに移行しています。

再生もASIOが出来、96KHz24bitまで再生が出来ます。
S/PDIFとしてはコアキシャルのみですが、
改造して光の出力端子を増設しました。

2)
USB DDCで、
XMOS High Speed Audio USB 2.0
Reference Desigh (Development Kit)
XMOS XS1−L1です。


この基板はDigikeyより入手しました。
ASIOで192KHz24bitまでサポートしています。
自作DACに組み込んでS/PDIF信号を直に入力切り替え基板に入れています。

3)
PCIオーディオボードは
CreativeのSound Blaster X−Fi Titaniumで、
PCI Expressに差込みます。


これもASIOで96KHz24bitまで再生します。
光入出力端子があります。



生録音源の48KHz24bit音源の再生です。
再生ソフトは
Sound it 3.0
Sound it 6.0
和田特機のWave File Player
です。

1)
M−Audio FireWire Soloでの
S/PDIFでの再生ですが、

今としては少し古く
Sound Brasterより
音が全体的に大人しく立ち上がり下がりが遅く感じます。


2)
XMOS XL1−L1
USB DDC

木目が細かく192KHz24bitまで再生出来ます。
但し遠近感が少なく当方としては不自然な音です。


3)
Sound Blaster X−fi Titanium

当方の基準の音で、
音の歯切れが良く遠近感も適正で、
音源の位置も良く出ます。
但し、96KHz24bitまでのサポートです。

4)
そこで192KHz24bitまで出力が対応の
新しく
Sound Blaster Zを購入して
Sound Blaster X−fi Titanium
と入れ替えてみました。


さすがに新しい
PCI Expressボードだけあって
XMOS XL1−L1
と同じ位木目が細かくて歯切れが良い音です。
特に立ち下がりの速い音です。

遠近感や音源の位置等は
Sound Blaster X−fi Titaniumと同じなので、
これからはこれが当方の基準の音になります。



当方の結論としては
PCからUSB経由やFireWire経由で
DDCからDACにS/PDIF信号を出すより
PC内のPCI Expressボードにて
S/PDIF信号にしてDACに信号を送るのが
ベストのようです。

但し、デスクトップ型PCしか出来ません!!