スピーカーシステムの研究 追記
これは過去に収集したスピーカー資料です。
もう20年以上前のものばかりですので
現在の物と比較してエンクロージャーの考え方が未熟です。
只、スピーカーユニット自体の考え方、エンクロージャーに装置する時の考え方は
この時期にはほぼ出来上がっていると思われます。
ウーファーユニットその物に関してはこの時代の物は現在の製品と比べても遜色有りません。
逆に現在のウーファーの方がエンクロージャーやネットワーク、大パワーアンプに助けられている分、
手抜きが感じられます。
ツイーターも能率が94db/mで
クロスオーバーが1KHz以下で40KHzまで再生出来るユニットが有りましたが
最近では発売もしておりませんし、スピーカーシステムでも見ませんね。
(カーオーディオでは有るかもしれませんが)
1.日立 HS−400 密閉箱で初のQc=0.5の2ウエイスピーカーです
2.日立 HS−5000 平面ドロンコーン 3ウエイスピーカー
3.日立 HS−10000 平面ドロンコーン 4−5ウエイスピーカー
このスピーカーシステムは近くの豊川市に日立のスピーカー組立て工場(現在はやっておりません)
が有りましたので良く聴きに行き、HS500・HS1500も聴いております。
HS400は現在も所有してますし、HS5000は複数の友人が所有しております。
アナログ時代にはソースやアンプの欠点をさらけ出すので不評だった事もありましたが、
CD等のデジタルソースの出現でやっと本領を発揮してます。
4.松下 テクニクスSB1000 3ウエイスピーカー
このウーファーEAS30PL100は当方が現在でも使用してます。
現在でも色々な処から見ても最高級ウーファーと言えます。
最新の国産及びヨーロッパ製ウーファーを見てもこのウーファーより見劣る処が多いですね。
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特にショートボイスコイルスピーカーの場合はボイスコイルが磁気回路内に入っているので磁気歪が増大します。
30PL100の場合は磁気歪対策として珪素積層鋼板を使用したラミネートコアを使用し、磁気歪を減らしております。
残念ながら最近のヨーロッパ製ショートボイスコイルウーファーは磁気歪対策をしておりません。
(USA製はバッチリ対策はしてあるようです)JBL4428
そのため歪が多く音質も良くはありません。
但し、磁気回路に銅のショートリングが施してあれば別ですが、
歪率やインピーダンス特性から見ますと施してある様には見受けられない物が多いです。
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磁気回路のストロークは±7mmずつで、最近のロングボイスコイルウーファーより短いかも知れませんが、
能率が93dbありますのでそう問題ではありません。
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低Foウーファーはエッジやダンパーが柔らかくなっておりますので大振幅時にローリング現象が発生し易いです。
30PL100はダブルダンパーとボイスコイル径が100mmと大きいのでコーン紙の保持がしっかりしてます。
その為ローリング現象は発生しません。
最新のウーファーでもコーン紙保持が柔らかいため、コーン紙が下がってしまいボイスコイルが磁気回路と接触してしまうケースもあります。
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資料を見て頂くと判りますが、高域特性も殆どピークは残っておらず、低域の歪も殆ど増加しておりません。
最近のウーファーは能率が低いため大パワーが入るので強靭なコーン紙を使用しております。
ところがコーン紙サイズに比べてボイスコイル径が小さいので高域特性が伸びてますが、
残念ながら高域のピークが大きく残っている製品が多く見かけられます。
もう少し何とかならないのでしょうか?
いくらネットワークで処理してもこのピークは判別できます。
時々このウーファーはもう古いという声を聴く事もありますが、
それならばこのウーファーより全ての点において優れているウーファーはどこにあるのでしょうか?
聞かせて欲しいものです。
特にショートボイスコイルウーファーで。
ボイスコイル径をケチッって75mmにして磁気回路を長くすればマグネットを小さく出来ますが、
コーン紙の強度と高域特性に問題が出るでしょうし、大振幅時のローリング現象も出てきます。
5.松下 テクニクス・リーフツイーター 10TH1000
マッチングトランスを使用せずに能率が95db/m,200KHzまで8Ωのスーパーツイーターです。
6.三菱ダイヤトーン 2S305 モニタースピーカー
誰でもご存知の有名なスピーカーです。
自作で友人に4組組みました。
その内の2組は自作ネットワークです。
7.三菱ダイヤトーン 2S208 モニタースピーカー
小型モニタースピーカーです。
8.三菱ダイヤトーン P610 フルレンジスピーカー
これもご存知の有名なフルレンジスピーカーです。
9.テクニクス SB7000 3ウェイスピーカー
おそらく世界初のリニアフェイズ思想のスピーカーです。
10.テクニクス SB−M1 4ウェイスピーカー
アルミ平面ハミカムコーンを使用したリニアフェイズの究極スピーカーの1つでしょう
現在世界中でもこのようなユニットは生産されておりませんし作れないでしょう